にき

にき
I
にき
(連語)
〔完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」に過去の助動詞「き」の付いたもの〕
すでに済んでしまった事柄を回想して述べる。 話し手の直接経験について用いることが多い。 …てしまった。 すでに…た。

「宮人の足結(アユイ)の小鈴落ち~きと宮人響(トヨ)む里人もゆめ/古事記(下)」「わが待たぬ年は来ぬれど冬草のかれ~し人はおとづれもせず/古今(冬)」「民間の愁ふる所を知らざりしかば, 久しからずして亡じ~し者どもなり/平家 1」

II
にき【二季】
(1)四季の中の二つ。 春と秋, 夏と冬など。

「~の彼岸の仏聖田/東鑑(元暦一)」

(2)盆と暮れ。 ぼんくれ。

「毎年~に心づけいたさうが/咄本・昨日は今日」

III
にき【二期】
(1)二つの任期・期間。

「議長を~務める」

(2)一年に二回。 春と秋など。

「~作」

(3)卒業などの二回目。

「~生」

IV
にき【二気】
陰と陽の二つの気。 二儀。
V
にき【和・熟】
〔中世以降は「にぎ」〕
名詞の上に付いて接頭語的に用いて, 詳しい, 柔らかな, 細かい, 穏やかな, などの意を表す。 にこ。

「~たえ」「~て」「~みたま」

VI
にき【日記】
〔「にっき」の促音「つ」の無表記〕
日記。

「男もすなる~といふものを/土左」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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